仏人ジャーナリストのリオネル・クローゾン氏による播磨灘取材

世界牡蠣研究家 山本紀久雄

リオネル・クローゾン氏とは

 2012年4月26日から29日までの4日間、フランス人ジャーナリストのリオネル・クローゾン氏による播磨灘取材が行われた。リオネル・クローゾン氏とは、世界的に著名な月刊誌ナショナル•ジオグラフィック誌に寄稿するライターであり、観光ガイドブックのアシェット社発行ブルーガイド、ミシュラン社発行グリーンガイドのライターでもあって、フランスではその格調高い文章力で評価の高い人物である。

 リオネル・クローゾン氏による、ナショナル•ジオグラフィック誌(フランス版)に掲載された記事を紹介しよう。2011年5月号「東京の挑戦」と題し、東日本大震災後いち早く来日し「東京スカイツリー」が地震に耐え得たことを、世界最古の木造建築として1300年の歴史を誇る法隆寺の心柱と関連もつけ、タイミング良い見事な記事を書いている。

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(ナショナル•ジオグラフィック誌)   (Lionel Croosonとある)

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卜部会長・卜部社長の案内で取材

 リオネル・クローゾン氏による播磨灘取材は、たつの市、相生市、赤穂市、備前市、瀬戸内市にて行われ、その案内は当社の卜部会長と卜部社長が行いました。

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 併せて当社の相生工場も視察しました。

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リオネル・クローゾン氏が取材した感想

 リオネル・クローゾン氏が播磨灘取材中に述べた感想をいくつか紹介いたします。
1. この地は姫路城という世界的に有名な観光地の近くに位置しながら、外国人にはあまり知られていない地区だ。だが、来てみると昔の日本がそのまま残っており、海は素晴らしく輝いている。是非、世界中に知らしめたいと思う。

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2. たつの市室津で古い民家に入ったら「ここには記憶が壁に残っている」と発言。このような含蓄のある発言はさすがにフランス人と思う。

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3. 室津の国指定重要文化財である賀茂神社と、赤穂市坂越の大避神社で宮司さんにお会いし、直接いろいろお話を伺った。特に大避神社は当社ホームページに山本紀久雄氏によって「司馬遼太郎著『兜率天の巡礼』を読んで」が掲載され、その中で話題となっている「いすらい井戸」について宮司さんから説明を受け、井戸の中には12個の石が置かれており、神社の階段は12段、昔は大祭が12月12日と決まっていた等の、古代ユダヤ人12氏族に纏わる因縁内容、これは確証ないがという前提でご披露いただきました。

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4. 興味深く赤穂城を視察
  リオネル・クローゾン氏は赤穂城にも大変興味を持ち、キリスト教徒である同氏が大石神社において日本式で参拝する姿に感動いたしました。なお、2012年5月18日から5日間、パリ・オペラ座にて「仮名手本忠臣蔵」に着想を得た東京バレエ団の「ザ・カブキ」が公演された。現代の青年が「忠臣蔵」の時代にタイムスリップし、四十七士の討ち入りを率いるストーリーで、和楽器を取り入れた音楽なども話題を呼び、公演のチケットは即日完売したように、忠臣蔵物語は世界的に著名である。

このパリ公演についてリオネル・クローゾン氏は次のようなコメントを寄せている。

「チケットの即日完売は全く衝撃的ですね。日本文化が一般のフランス人の心を掴んだのでしょう」

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5. 日生のカキオコも食べる
 リオネル・クローゾン氏は備前市日生のカキオコにも大変興味を示し、カキオコが一年中食べられるタマちゃんに入り、店主ご夫婦と楽しくパフォーマンスです。

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播磨灘取材内容は英文と仏文で世界に発信

 今回のリオネル・クローゾン氏の取材結果は「播磨灘物語」として、英語と仏語で発表する予定です。発表する場は当社のホームページで、フランスで著名なジャーナリストによる播磨灘紹介は、多くの外国人に関心が持たれると思います。

リオネル・クローゾン氏の原稿を楽しみにお待ちください。