「フランスにて「JAPON」特集が発売される
世界牡蠣研究家 山本紀久雄
リオネル・クローゾン氏とは
2012年5月29日掲載の当サイトで、フランス人ジャーナリストのリオネル・クローゾン氏による播磨灘取材が行われたことをお伝えしました。
リオネル・クローゾン氏とは、世界的に著名な月刊誌「ナショナル•ジオグラフィック誌」及び「カイエ・ド・サイエンス& ヴィ誌」に寄稿するライターであり、観光ガイドブックのアシェット社発行ブルーガイド、ミシュラン社発行グリーンガイドのライターでもあって、フランスではその格調高い文章力で評価の高い人物である。
ナショナル•ジオグラフィック誌への寄稿
リオネル・クローゾン氏による、ナショナル•ジオグラフィック誌(フランス版)に掲載された記事としては、2011年5月号「東京の挑戦」と題し、東日本大震災後いち早く来日し「東京スカイツリー」が地震に耐え得たことを、世界最古の木造建築として1300年の歴史を誇る法隆寺の心柱と関連もつけ、タイミング良い見事な記事を書いている。
カイエ・ド・サイエンス& ヴィJAPON特集
2013年2月、またもやリオネル・クローゾン氏が日本に関する記事、それも今回は一冊の雑誌全部を日本特集にして出版されることに尽力されました。その雑誌とは「カイエ・ド・サイエンス& ヴィ(科学と生命ノートCahiers de Science & Vie)」です。同誌の2013年2月号は「JAPON」特集で、リオネル・クローゾン氏から発刊されまでの経緯を伝えてまいりましたので、皆様にご紹介いたしたいと思います。
同誌の2013年2月号「私は長年カイエ・ド・サイエンス& ヴィ 誌に寄稿しています。この雑誌は文明の歴史や科学的な見地から見た考古学の専門誌です。毎回教養のある読者を対象に、深く掘り下げた一つの話題が取り組まれます。
通常、ベルサイユ、ベニス、ローマ、ギリシャ、古代エジプト等のような西洋文明や古代地中海文明が好まれ取り扱われます。しかしながら、文字、言語、数え方の由来のような、より世界的な話題を扱うこともあります。過去には私が日本の言語、文字の起源、更にはそろばんでの数え方に関する記事を書いたことがあります。2011年3月以来、仏メディアが日本について語る時、未だに深刻な問題となっている津波や原子力問題についてのみ常に集中しています。というのは、日本専門の仏ジャーナリストはこのような問題以外について書くことがほぼ不可能なのです。もちろん、観光について書くこともできません。
2年が経ち、フランス人は日本文化に関する全てのことに益々興味を持つようになりました。従って、今年ようやくこの雑誌は私のアイデアである日本特集を受け入れてくれました。私が何年も主張して来た考えでした。雑誌の編集者であるIsabelle Bourdial氏は私を信用し、この雑誌の全てを任せてくれました。私は18記事のうち、7つを自分でサインしました。私はこの雑誌によってフランス人が日本にもっと興味を持ってくれればいいと思っています。また、より多くのフランス人が日本に旅行に行きたいと思うようになってほしいと期待しています」
なお「リオネル・クローゾン氏の播磨灘紀行」は、近く皆様にご覧いただけるようになると思います。お楽しみにお待ち願います。